質問主意書

第196回国会(常会)

質問主意書


質問第二号

日本の沿岸に漂着した漁船等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年一月二十二日

有田 芳生   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   日本の沿岸に漂着した漁船等に関する質問主意書

 日本の沿岸に漂着した漁船等(以下「漁船等」とする)について、とくに平成二十九年は例年になく多くの報道がありました。漁船等の乗組員が日本に上陸したり、漁船等とともに遺体が発見されたりしたため、さまざまな憶測とともに国民のあいだにも不安が広がっています。この問題について政府の認識を質問します。

一 政府は、漁船等の件数を把握していますか。平成二十九年までの五年間の件数を年別にお示しください。

二 政府は、漁船等がどこの船籍のものだと認識していますか。また、漁船等のうち北朝鮮を出港して日本に漂着したと判断できるものがあるなら、そう判断した根拠を具体的にお示しください。

三 政府は、漁船等が海上に出た目的を認識していますか。

四 政府は昨年、漁船等の乗組員から、海上に出た目的、遭難した際の状況などの聞き取り調査を行いましたか。聞き取り調査を行っていないならその理由をお示しください。

五 政府は、平成二十九年までの五年間で漁船等やその乗組員及び漁船等とともに発見された遺体のなかに、北朝鮮の工作船や工作員であると判断できる形跡を確認したことがありましたか。もし確認したことがあったなら具体的にどんな形跡があったのかをお示しください。

六 政府は、日本の排他的経済水域である大和堆で違法操業を行っている北朝鮮籍と見られる漁船について、北朝鮮政府に対して違法操業を中止するよう申し入れを行いましたか。行っているなら、いつ、どんな方法で、どんな内容の申し入れを行ったかをお示しください。行っていないなら、その理由をお示しください。

七 政府は、漁船等とともに発見された遺体は何人と認識していますか。平成二十九年までの五年間の人数を年別にお示しください。また、その遺体はどのように処理されたと認識していますか。遺骨になっているなら、それはどこに保管されているのですか。さらに、北朝鮮籍と見られる漁船等とともに発見され、遭難により亡くなったと確認できた遺体は何人ですか。その遺骨を北朝鮮に返還する用意はありますか。返還する用意がないならその理由をお示しください。

  右質問する。