質問主意書

第195回国会(特別会)

答弁書


答弁書第三二号

内閣参質一九五第三二号
  平成二十九年十二月十五日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院副議長 郡司 彰 殿

参議院議員糸数慶子君提出「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員糸数慶子君提出「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録に関する質問に対する答弁書

一について

 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界遺産登録(以下「本件世界遺産登録」という。)に向けて実施された国際自然保護連合の専門家による現地調査においては、北部訓練場の自然環境の現況について説明したが、お尋ねの詳細については、現在、本件世界遺産登録の審査が進行中であることから、現時点でお答えすることは差し控えたい。

二について

 お尋ねについて、政府としては、生物多様性の確保や自然環境の保全の重要性を十分に認識しているが、御指摘の勧告についてはいずれも棄権したところである。

三について

 お尋ねの「軍事基地や軍事演習場、訓練場、射爆場等に隣接」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

四について

 本件世界遺産登録について、政府としては、現行の推薦内容で世界遺産としての価値を十分に説明できるものと認識している。

五について

 米国政府に対しては、これまで本件世界遺産登録に向けた推薦に関する情報提供を行っている。また、北部訓練場においては、これまで米軍の協力を得て、北部訓練場外と同様にマングース防除事業を実施しており、北部訓練場を含む沖縄島北部一帯で、ヤンバルクイナ等の希少種の生息状況に改善傾向が見られている。今後とも、米国政府に対しては、本件世界遺産登録に向けた推薦に関する情報提供を行いつつ、米軍に対しては、このような協力も求めていきたいと考えている。

六について

 本件世界遺産登録に向けた推薦においては、推薦地の効果的な保護を目的として、その周辺の自然環境や土地利用の状況を踏まえて、緩衝地帯を設定するか否かについて検討した上で、御指摘の「米軍北部訓練場の間」には、緩衝地帯を設定していない。

七について

 お尋ねの「米軍北部訓練場が作成する同計画」の意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難である。

八について

 お尋ねの「米国政府は、沖縄島北部の世界自然遺産登録に向けた当事者」の意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難である。