質問主意書

第195回国会(特別会)

答弁書


答弁書第三一号

内閣参質一九五第三一号
  平成二十九年十二月十五日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院副議長 郡司 彰 殿

参議院議員糸数慶子君提出沖縄県の米軍キャンプ・ハンセン内の安富祖ダム工事現場で起きた被弾事件に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員糸数慶子君提出沖縄県の米軍キャンプ・ハンセン内の安富祖ダム工事現場で起きた被弾事件に関する質問に対する答弁書

一、二及び五から七までについて

 平成二十九年四月六日及び同月十三日にキャンプ・ハンセン内の安富祖ダム工事現場において銃弾らしきもの二個が発見された事案(以下「本件事案」という。)については、同月十四日、沖縄県国頭郡恩納村から沖縄防衛局に連絡があったことを受け、同日、同局は、在沖米海兵隊に対して事実関係を照会する一方、沖縄県、名護市、うるま市、同郡宜野座村及び同郡金武町に情報提供を行うとともに、同局職員を派遣し、現場の状況の確認を行った。また、同日、沖縄防衛局長から在沖米海兵隊基地司令官に対し、本件事案に係る原因究明等について、文書により強く申し入れたところである。
 同月十七日、同局は、現地調査のためのキャンプ・ハンセン内への同県の立入申請を同海兵隊に送付し、同月十九日、同海兵隊から立入許可を得たことを同県に通知したところである。これを受け、同月二十一日、同県及び恩納村が、同局と共に現場の状況を確認したところである。
 米側は、発見された銃弾が米軍により発射された可能性があることを踏まえ、当該銃弾が発射された場所であると推測される二か所の射撃場の使用を停止し、事実関係を調査したものと承知している。その上で、同年十一月八日、同局は、米側から本件事案に係る調査結果に加えて、安富祖ダム工事現場への着弾のいかなる可能性をも排除するために射場の制限範囲及び発射方向を移動し、本件事案に係る射場において、発射方向の制限を示す標識の位置を変更する等の再発防止策について説明を受けたところであり、同月九日、当該説明の内容について、関係地方公共団体等に情報提供を行ったところである。
 政府としては、米軍が、訓練に当たり、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払うのは当然であると考えており、引き続き、安全面に最大限の配慮を求め、周辺住民に与える影響を最小限にとどめるよう申し入れてまいりたい。

三について

 御指摘の「調査結果」については、平成二十九年十一月八日に、沖縄防衛局が米側から説明を受けたところであり、承知している。
 また、お尋ねの補償については、現時点で確たることをお答えすることは困難である。

四について

 お尋ねについては、個別具体的な事件における捜査機関の活動内容に関わる事柄であり、お答えすることは差し控えたい。

八について

 お尋ねの「その後の経過」の意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの事件については、平成二十一年十二月八日に、那覇地方検察庁において不起訴処分とされたと承知している。