質問主意書

第195回国会(特別会)

答弁書


答弁書第二〇号

内閣参質一九五第二〇号
  平成二十九年十二月一日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員川田龍平君提出「医薬分業の欠点」にかかる政府の今後の展望に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出「医薬分業の欠点」にかかる政府の今後の展望に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 御指摘の「国民が負担の増加に見合う「サービスの向上」や「分業の効果」を実感していないとするならば、実感を伴う施策」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、患者本位の医薬分業の実現に向けて「かかりつけ薬剤師・薬局」の今後の姿を明らかにした「患者のための薬局ビジョン」を平成二十七年十月二十三日に公表するとともに、当該ビジョンの実現に向けて地域住民に対する「かかりつけ薬剤師・薬局」の意義及び役割の説明を進める取組等を「患者のための薬局ビジョン推進事業」において実施している。また、毎年十月十七日から二十三日までを「薬と健康の週間」とし、平成二十九年度においては、「かかりつけ薬剤師・薬局」を持つことによる利点について国民に普及啓発する取組等を実施している。

三について

 お尋ねの「物理的負担」及び「薬物療法の有効性・安全性の確保に勝る致命的な負担」の意味するところが必ずしも明らかではなく、また、「移動距離が増加する」ことと「薬物療法の有効性・安全性の確保」について単純に比較することはできないと考えているが、政府としては、薬剤師が薬剤情報を一元的、継続的に管理し、在宅訪問を含め、患者の服薬状況について確認すること等の推進により、御指摘の「薬物療法の有効性・安全性」を確保していかなければならないと考えている。

四について

 政府としては、御指摘の「誓いの碑」の碑文の趣旨に鑑み、御指摘の「薬物療法の安全性確保」における医薬分業の果たす役割について国民に分かりやすく説明することは重要と考えている。

五について

 お尋ねの「「薬物療法の安全性確保」を顧みない行為」及び「厳しく処罰」の意味するところが必ずしも明らかではないが、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)等の薬事に関する法令に違反した者については、これらの法令に基づき、厳正に行政処分等がなされるべきものと考えている。