質問主意書

第194回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一二号

内閣参質一九四第一二号
  平成二十九年十月六日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員福島みずほ君提出加計学園の獣医学部新設ならびに森友学園に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員福島みずほ君提出加計学園の獣医学部新設ならびに森友学園に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 安倍内閣総理大臣(以下「安倍総理」という。)が学校法人加計学園の獣医学部の新設に係る計画を知った経緯等は、平成二十九年七月二十五日の参議院予算委員会において、安倍総理が「まず、大前提として、獣医学部新設の提案者は、構造改革特区でも、その後の国家戦略特区においても、自治体である今治市であり、加計学園ではありません。今治市からの提案は、平成十九年の福田政権のとき以来、構造改革特区として申請が行われてきました。第二次安倍政権になってからも四度にわたって申請がございました。その対応方針は私が本部長を務める構造改革特区本部で決定しており、今治市からの提案については私は知り得る立場にありました。しかし、数十件あるこの案件の一つにすぎないわけでありまして、結果も・・・第二次安倍政権においては四度とも提案を・・・事実上認めないものでありましたので、実際には今治市の提案については全く認識をしていなかったわけであります。その後、国家戦略特区制度が誕生し、二年前の十一月から私が議長を務める国家戦略特区諮問会議において今治市の特区指定に向けた議論が進む中、私は今治市が獣医学部新設を提案していることを知りました。しかし、その時点においても、またその後のプロセスにおいても・・・加計学園の計画は承知をしておりませんでした。最終的には本年一月に事業者の公募を行い・・・加計学園から応募があったわけであります。その後、分科会でのオープンな議論を経て一月二十日に諮問会議で認定することになりますが、その際、私は初めて加計学園の計画について承知をしたところであります。」と答弁しているとおりであり、「今年の一月二十日に初めて、今治市に獣医学部を新設するという加計学園の計画を知ったというのは、私への答弁と真っ向から対立するものであり、虚偽答弁である」及び「前記三月十三日の総理答弁を踏まえれば、構造改革特別区域推進本部長や国家戦略特別区域諮問会議議長である総理が今年の一月二十日に初めて加計学園の獣医学部新設計画を知ったというのはあり得ない」との御指摘は当たらない。

三について

 平成二十九年五月三十一日まで財務省において運用していた財務省行政情報化LANシステムについて、同年七月三十一日としていた賃貸借機器撤去・データ消去作業期間の期限を延長したことは事実であるが、財務省から同システムの運営業務を委託している専門業者(以下「委託専門業者」という。)に確認したところによれば、同システムにおいて削除されたデータは、十四日間のバックアップ期間を過ぎれば、委託専門業者であっても復元できないとのことである。