質問主意書

第194回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一一号

米軍占領下の沖縄での核兵器問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年九月二十八日

福島 みずほ   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   米軍占領下の沖縄での核兵器問題に関する質問主意書

 米軍占領下の沖縄で、大量の核兵器が配備され、その大半が嘉手納弾薬庫地区に貯蔵されていたことを二〇一五年に米国が公式に認めた。その後、米国の極秘文書が開示され、嘉手納の弾薬庫などに核兵器が配備されていたこと、一九五九年六月には、那覇基地において、訓練中に核兵器の誤発射事故が発生していたことも明らかになった。
 これらの問題について事実関係を明らかにするため、以下、質問する。

一 米軍占領下の沖縄に最も多い時期で千三百発の核兵器が配備されていたと米軍関係者などが証言している。
 沖縄に千三百発の核兵器が存在していたのは、米国の極秘文書から事実と考えられるが、日本政府が沖縄に核兵器が存在していたことを承知したのは、占領下時代か、それとも沖縄が日本に返還されてからか、具体的にいつの時点かを明らかにされたい。また、どのような経緯で沖縄に核兵器が存在していたことを承知したのか、具体的な情報の入手方法を明らかにされたい。さらに、米軍が沖縄に大量の核兵器を配備していたことに対する見解を明らかにされたい。

二 前記の那覇基地における核兵器の誤発射事故は事実であるか明らかにされたい。当該誤発射事故が事実である場合、日本政府は、この事実について米国から報告を受けていたのか。米国から報告を受けていたのであれば、いつ報告を受けたのか。また、どこで起きた事故で、誤発射された核兵器をどのように回収し、環境や人体への影響はなかったのかなど、米国から受けた報告の内容を明らかにされたい。

三 沖縄が日本に返還された際に、米軍が配備していた核兵器は撤去されたと考えられるが、沖縄から全ての核兵器が撤去されたかどうかを日本政府はいつ、どのように確認したのか、米国と確認書などを取り交わしていればその内容も含めて、具体的に明らかにされたい。

四 日本の米軍基地に駐留している艦船や爆撃機が核兵器を搭載しているケースも含めて、現在、日本国内に米軍の核兵器が配備されているかどうか明らかにされたい。また、日本政府は「非核三原則」を堅持する立場から、日本国内における核兵器配備の有無をどのように米国に確認しているのか、その方法を明らかにされたい。

  右質問する。