第193回国会(常会)
答弁書第一六二号 内閣参質一九三第一六二号 平成二十九年六月二十七日 内閣総理大臣 安倍 晋三
参議院議長 伊達 忠一 殿 参議院議員牧山ひろえ君提出鉄道駅におけるホームドア等の整備促進に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員牧山ひろえ君提出鉄道駅におけるホームドア等の整備促進に関する質問に対する答弁書 一から三まで及び六について 国土交通省において開催している「駅ホームにおける安全性向上のための検討会」(以下「検討会」という。)の平成二十八年十二月の中間とりまとめを踏まえ、現在、各鉄道事業者(軌道経営者を含む。以下同じ。)において、ホームドア又は可動式ホーム柵(以下「ホームドア等」という。)の設置その他の視覚障害のある者の転落防止対策に関する方針及び計画を策定しているところである。 現時点において時期は未定であるが、今後、開催予定の検討会における検討を踏まえて、同省において、各鉄道事業者のホームドア等の整備計画等を整理し、公表することとしたい。 四について 鉄道事業者が行うホームドア等の設置に対しては、国土交通省の①都市鉄道整備事業費補助、②地域公共交通確保維持改善事業費補助金、③訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業費補助金及び④訪日外国人旅行者受入基盤整備事業費補助金による財政支援を行ってきたところであり、これらの予算額を直近三年間の年度ごとにお示しすると、次のとおりである。なお、これらの補助金の対象には、ホームドア等の設置以外の事業も含まれており、ホームドア等の設置に係る予算額を区分してお答えすることは困難である。 平成二十六年度 ①百二十八億三千八百万円 ②三百七十億八千三万二千円 平成二十七年度 ①七十五億八千八百万円 ②三百三十六億六千六十四万八千円 平成二十八年度 ①七十六億四千七百万円 ②二百三十七億六千九百二十一万三千円 ③七十一億八千六百万円 ④百五億円 また、ホームドア等の設置に係るこれらの補助金の交付決定の対象となった事業の数を直近三年間の年度ごとにお示しすると、次のとおりである。なお、当該事業の数については、①については鉄道事業者ごと、②から④までについては原則として駅(鉄道駅及び軌道停留場をいう。)ごとに数えている。 平成二十六年度 ①六 ②十二 平成二十七年度 ①六 ②十四 平成二十八年度 ①四 ②十一 ③六 ④五十 引き続き、必要な財政支援及び税制上の支援により鉄道事業者の取組を促してまいりたい。 五について 新型のホームドア等と従来のホームドア等の重量及び価格の比較については、現在、新型のホームドア等の技術開発を行っているところであるため、価格については未定であり、価格の比較についてお答えすることは困難であるが、重量については、確定したものではないものの、御指摘の「新型ホームドア導入検討の手引き~各種開発事例より~」において、ホームドア等のタイプごとに、二十メートル当たりの重量が以下のとおり記載されている。 昇降ロープ式ホーム柵(支柱伸縮型) 約千二百キログラムから千三百五十キログラム 昇降ロープ式ホームドア 千キログラム以下 昇降バー式ホーム柵(視認性改良型) 千キログラム 戸袋移動型ホーム柵 どこでも柵 千八百キログラムから二千四百キログラム マルチドア対応ホームドア 二千百六十キログラム スマートホームドア 約千キログラム 大開口ホーム柵 約二千六百キログラム 軽量型ホームドア 千キログラム以下 従来型ホームドア 概ね二千キログラム程度 |