質問主意書

第193回国会(常会)

質問主意書


質問第九〇号

精神保健福祉法改正案の改正趣旨に係る安倍総理の施政方針演説と塩崎厚労大臣の発言に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年四月二十六日

足立 信也   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   精神保健福祉法改正案の改正趣旨に係る安倍総理の施政方針演説と塩崎厚労大臣の発言に関する質問主意書

 今国会に提出された「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案」の参議院厚生労働委員会における審議の中で、塩崎厚労大臣は、本法律案の改正趣旨について、「犯罪を防止することを目的としたものではない」、すなわち、昨年発生した相模原市の障害者施設殺傷事件と同様の事件の「再発防止対策」ではなく、「再発防止に資するもの」であると発言している。他方、安倍総理は本年一月二十日の参議院本会議における施政方針演説の中で、「障害者施設で何の罪もない多くの方々の命が奪われました。(中略)精神保健福祉法を改正し(中略)再発防止対策をしっかりと講じてまいります。」と発言している。

一 本法律案の改正趣旨は、前記安倍総理の発言のように前記事件と同様の事件の「再発防止対策」を講じるものであるのか、それとも、前記塩崎厚労大臣の発言のように本法律案による措置を講じた結果「再発防止に資する」ものであるのか、明らかにされたい。また、本法律案の改正趣旨が前記事件と同様の事件の「再発防止に資する」ものであるとする場合、前記安倍総理の発言との間に齟齬が生じるのではないか、政府の見解を明らかにされたい。

二 前記安倍総理及び塩崎厚労大臣の発言における「再発」とは、どういう事態を意味するものであるのか、それぞれ具体的に示されたい。

  右質問する。