質問主意書

第193回国会(常会)

質問主意書


質問第一〇号

拉致被害者等とマイナンバー制度に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年一月二十日

有田 芳生   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   拉致被害者等とマイナンバー制度に関する質問主意書

 平成二十八年一月から、いわゆるマイナンバーの利用が開始されています。このマイナンバー制度と、ストックホルム合意に明記されている拉致被害者等との関連について質問いたします。

一 ストックホルム合意にいう「一九四五年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人」については、誰一人としてマイナンバーが交付されていないと理解してよろしいですか。交付されていない場合、如何なる法的根拠によるものか、その法律名と該当条文をお示し下さい。

二 ストックホルム合意にいう「残留日本人」については、全体で何人にマイナンバーが交付されているのですか。交付されていない場合、如何なる法的根拠によるものか、その法律名と該当条文をお示し下さい。

三 ストックホルム合意にいう「いわゆる日本人配偶者」については、全体で何人、男女別で何人にマイナンバーが交付されているのですか。あわせて、それら日本人配偶者の子どもや孫にはマイナンバーが交付されているのかについてお伺いします。交付されていない場合、如何なる法的根拠によるものか、その法律名と該当条文をお示し下さい。

四 政府が拉致被害者と認定している十七人のうち、帰国していない十二人全員にマイナンバーが交付されているのですか。交付されていない場合、如何なる法的根拠によるものか、その法律名と該当条文をお示し下さい。

五 ストックホルム合意にいう「行方不明者」については、その全ての人にマイナンバーが交付されているのですか。交付されていない場合、如何なる法的根拠によるものか、その法律名と該当条文をお示し下さい。

六 北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(以下「支援法」とする)第二条に規定する被害者は、日本国民であることを要件としています。この日本国民とは、日本国籍を有している者と理解してよろしいですか。

七 政府は、支援法に基づく拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国に全力を尽くすと繰り返し明言しております。この全ての拉致被害者の配偶者、子ども及び孫の中には日本国民に該当しない者が存在すると思いますが、これらの者にマイナンバーが交付される要件を根拠法令と条文を示して教えて下さい。

  右質問する。