質問主意書

第192回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一一四号

日露首脳会談の合意に基づく国際的約束の内容等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十八年十二月十六日

小西 洋之   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   日露首脳会談の合意に基づく国際的約束の内容等に関する質問主意書

一 この度の日露首脳会談において、北方領土の領有権の我が国への帰属問題の解決について、政府として意義があると考えるところを説明されたい。

二 日露首脳会談で合意されたとされる「北方領土での日露の共同経済活動のため特別制度を国際的約束の締結を含む法的基盤の諸問題が検討される」旨の事項における国際的約束とは憲法七十三条第三号の国会承認が必要な条約であると理解してよいか。国会承認が必要な条約に関する一九七二年の政府見解の内容を踏まえながら説明されたい。

三 前記「二」の国際的約束とは一九五六年の日ソ共同宣言とは異なる新しい条約であると解してよいか。

四 「北方領土における共同経済活動の実施が、平和条約問題に関する日本と露国の立場を害するものでない」旨の合意内容について、これは前記「二」の国際的約束が一九五六年の日ソ共同宣言における我が国の北方領土の領有権に関する法的内容を変えるものではないと理解してよいか。

五 「共同経済活動に関する協議を開始することが、平和条約締結に向けた重要な一歩になり得るとの相互理解に達した」との旨の合意内容について、ここでいう平和条約とは日ソ共同宣言第九項に規定されている平和条約であると解してよいか。

六 北方領土における共同経済活動が平和条約の締結に向けた重要な一歩であると認識する理由について示されたい。

  右質問する。