質問主意書

第192回国会(臨時会)

質問主意書


質問第九三号

田中直紀国務大臣による「集団的自衛権の行使は違憲」との旨の国会答弁に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十八年十二月十四日

小西 洋之   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   田中直紀国務大臣による「集団的自衛権の行使は違憲」との旨の国会答弁に関する質問主意書

 平成二十四年三月二十六日の参議院予算委員会の質疑において、田中直紀国務大臣は、「政府としては、集団的自衛権の行使は、自衛のために必要最小限の範囲を超えているため、すなわち、我が国に対する武力攻撃の発生との要件が満たされないため、憲法を含め国内法上許されないと解してきているところでございます。」と答弁している。
 これを踏まえ質問する。

一 この田中大臣の答弁は、法理として、限定的な集団的自衛権の行使を違憲であると述べた答弁であると理解してよいか。

二 この田中大臣の答弁にある「集団的自衛権」との文言は、限定的な集団的自衛権を含むあらゆる集団的自衛権を意味すると理解してよいか。そうであるならば、この答弁は文理として、あらゆる集団的自衛権の行使が憲法上許されないとしているのであるから、あらゆる集団的自衛権の一部分を構成する限定的な集団的自衛権の行使も憲法上許されず違憲であると述べた答弁であると理解してよいか。

三 この田中大臣の答弁において、「集団的自衛権の行使は、我が国に対する武力攻撃の発生との要件が満たされないため、憲法を含め国内法上許されないと解してきている」とされているところ、限定的な集団的自衛権の行使の局面は我が国に対する武力攻撃の発生に至らない場合のものであるから、この答弁は、限定的な集団的自衛権の行使が違憲であると述べた答弁であると理解してよいか。

四 政府として、この田中大臣の答弁の趣旨をどのように理解しているか、具体的に示されたい。

  右質問する。