質問主意書

第191回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一二号

「給付型奨学金」の創設に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十八年八月三日

森 ゆうこ   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   「給付型奨学金」の創設に関する質問主意書

 平成二十八年六月二日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針二〇一六」及び「ニッポン一億総活躍プラン」において、奨学金についての基本的考え方、現状認識と改革への方向性が示され、「給付型奨学金」の創設についても言及されている。これに関し、以下質問する。

一 「給付型奨学金」の創設についての具体的検討状況(給付対象者、一人当たりの給付金額、予算規模等)と、実現に向けたロードマップを示されたい。

二 「給付型奨学金」について、平成二十九年度予算の概算要求の際にはどのように要求することを想定しているか具体的に示されたい。

三 「給付型奨学金」の創設にあたっては、従来の「受益者負担」や、「個人財産の形成に税金は投入できない」という考え方に拘ることなく、「給付型奨学金」により将来の日本社会を担う子どもたちの学びを社会全体で支えることが、「重要な先行投資」であり、貧困の連鎖を断ち切り、少子化をくい止め、社会に活力をもたらすために最優先で実現しなければならない事項であるという考え方に立つべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

四 独立行政法人日本学生支援機構の奨学金の返済をめぐり、同機構と受給者との間で裁判になっている件数、返済不能に陥った金額の最高額及び平均額、返済不能に陥った理由及びその分析について、それぞれ示されたい。

  右質問する。