質問主意書

第190回国会(常会)

答弁書


答弁書第一六号

内閣参質一九〇第一六号
  平成二十八年一月二十六日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員和田政宗君提出日中植林・植樹国際連帯事業に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員和田政宗君提出日中植林・植樹国際連帯事業に関する質問に対する答弁書

一及び三について

 御指摘の日中植林・植樹国際連帯事業(以下「本事業」という。)は、従前、日中民間緑化協力委員会を通じて行ってきた中国における植林・植樹事業に加え、日本国内での植樹と併せて行う日中両国の青少年等の交流事業(日中両国以外の第三国及び地域の出身者の参加を含む。)及び第三国での植林・植樹事業を、日中民間緑化協力委員会を含む関連団体のノウハウも活用しつつ、公益財団法人日中友好会館を通じて実施するものであり、本事業の実施のために平成二十七年度補正予算案において九十億円を計上した。これにより、日本へ飛来し得る黄砂等の中国の環境問題への対処、青少年等の交流を通じた環境意識の啓発と対日理解の一層の促進、砂漠化防止等への貢献を図ることで、中国との関係改善の流れを一層力強いものにするとともに、国際社会の課題に対処することを通じて、「戦略的互恵関係」の強化につなげていく所存である。
 平成二十八年度以降に本事業に対して追加的な拠出を行うかどうかについては、現時点では決定していない。

二について

 本事業は、従前、日中民間緑化協力委員会を通じて行ってきた中国における植林・植樹事業を拡充し、発展させるものである。この中国における植林・植樹事業は、全国規模の植林緑化運動に取り組んでいる中国に対する民間団体等による協力を支援するため、平成十一年十一月十九日、日中両国政府の間で、中国に対して植林緑化協力を行おうとする日本の民間団体等に対して日中民間緑化協力委員会が資金助成を行うとの仕組みを定める交換公文を取り交わし、日本政府として同委員会に対し、平成十一年度に百億円を拠出して実施してきているものである。