質問主意書

第190回国会(常会)

質問主意書


質問第一三四号

パソコンの基本ソフトウェアの半強制的アップグレードに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十八年五月三十日

藤末 健三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   パソコンの基本ソフトウェアの半強制的アップグレードに関する質問主意書

 マイクロソフト社がパソコンの基本ソフトウェア(OS)を「ウィンドウズ10」にアップグレードすることを自動的に行うようにし、アップグレードを意図しない利用者に対していくつか不都合が生じている。例えば、既に使っているアプリケーションソフトウェアが「ウィンドウズ10」で使えなくなる、操作手順が変更されるなどである。
 マイクロソフト社は、今年五月十三日から、利用者のパソコン画面に「このパソコンは次の予定でアップグレードされます」というメッセージを送り、利用者が拒否しない場合には、自動的にアップグレードを行うようにしている。実際に知らないうちに基本ソフトウェアが変更された利用者から問題が指摘されている。
 この問題について、以下の点を質問する。

一 本問題に関し国民生活センターや消費生活センターに寄せられた苦情の内容や件数を調査し、公表すべきであると考えるがどうか。

二 一般的にソフトウェアやネットサービスの購入時に使用許諾書への「同意」をクリックしてサービスを受けることになるが、この使用許諾条件を完全に読む利用者は少なく、また、同意をしなければサービスを受けることができないことから、利用者は同意をせざるを得ない。このような半強制的に同意を求める契約形態は、消費者契約法、特定商取引法などに照らして法的に問題はないか。

三 パソコンのソフトウェアを利用者が意識しないところで事業者が勝手に書き換えることは法的に問題ないのか。

  右質問する。