質問主意書

第190回国会(常会)

質問主意書


質問第一三三号

行政機関におけるWebサイトのドメイン管理に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十八年五月二十七日

吉川 沙織   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   行政機関におけるWebサイトのドメイン管理に関する質問主意書

 各府省、独立行政法人、特殊法人といったgoドメインの登録対象である機関(以下「各府省等」という。)におけるWebサイトのドメインは、平成二十七年三月二十七日に公表された「Webサイト等による行政情報の提供・利用促進に関する基本的指針」において、ドメイン管理・運用を適切に行うこととされ、具体的には、平成二十七年六月五日に公表された「ドメイン管理ガイド(一・〇版)」(以下「管理ガイド」という。)に基づき、ドメイン運用の見直しと管理プロセスの整備を行うこととされている。
 他方、平成二十八年五月十三日、政府機関のWebサイトにおいて、平成三十年度にドメインを廃止すること、廃止後はドメイン保持を行わないことが突如公表された。これは管理ガイドに示された管理プロセスとは異なる内容であるだけでなく、二年先のドメイン廃止を今から予告するなど、問題があったことから、同Webサイトは、平成二十八年五月十七日、「運用停止のお知らせ」に情報を更新した。各府省等が保有する各ドメインについては、移行や廃止等に際し、悪質サイトに乗っ取られる危険性や転売業者に狙われるおそれなどが存在することから、厳格な運用と管理プロセスが求められる。
 こうした観点から、以下、質問する。

一 過去三年間における各府省等が運用するWebサイトのうち、goドメインサイトと非goドメインサイトの数をそれぞれ示されたい。

二 各府省等以外が運用するgoドメインサイトについては、どの程度あるか把握しているか。把握しているのであれば、その数を示されたい。

三 各府省等が運用する非goドメインサイトについては、速やかにgoドメインへの移行が求められるところであるが、その数とドメインの移行状況について示されたい。

四 「政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準(平成二十六年度版)」では、遵守事項として、情報システムセキュリティ責任者は、府省庁外向けに提供するWebサイト等が実際の府省庁提供のものであることを利用者が確認できるように、goドメインを情報システムにおいて使用するよう仕様に含めることとしているが、現在の運用状況はどうか。

五 各府省等が運用するgoドメインサイトは、特段の事情がない限り、それぞれ保有する代表ドメインを一つに集約するとしているが、現在、独自ドメインを運用している各府省等の数を示されたい。現在、独自ドメインを運用している各府省等があれば、いつまでに代表ドメインに集約されるのかを併せて示されたい。

六 goドメイン以外を使用している場合、ドメイン移行時には旧ドメイン運用停止後少なくとも一年間は、旧ドメインの所有を行うとしているが、前述の平成二十八年五月十三日の例は、これに反する内容が公表されたものである。原因と今後の対策について、具体的に示されたい。

七 各府省等は、ドメイン管理簿を作成し、内閣官房IT総合戦略室は、各府省等の実態等を調査することとしているが、各府省等におけるドメイン管理簿の作成状況について、具体的に示されたい。

八 各府省等が運用するgoドメインサイト、非goドメインサイトについて、移行等に伴い運用停止となった後、これらのドメインがどのように使われるか政府として把握すべきと考えるが、政府の認識を問う。

  右質問する。