質問主意書

第189回国会(常会)

答弁書


答弁書第二八〇号

内閣参質一八九第二八〇号
  平成二十七年九月十八日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員西村まさみ君提出保険医療機関等の指導に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員西村まさみ君提出保険医療機関等の指導に関する再質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「個別指導の長期にわたる中断による自死事件をはじめとする指導による人権侵害事例等」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

二について

 お尋ねの①については、平成二十六年においては、社会保険、国民健康保険及び後期高齢者医療制度のいずれも対象としているところである。なお、平成二十四年及び平成二十五年については、調査に時間を要するため、お答えすることは困難である。
 お尋ねの②については、これを明らかにすることにより、今後の適正かつ適切な指導に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

三について

 各保険医療機関に対する共同指導における厚生労働省、地方厚生局(地方厚生支局を含む。以下同じ。)及び都道府県の人員体制については、先の答弁書(平成二十七年八月二十八日内閣参質一八九第二四六号)三についてでお答えしたとおりである。また、お尋ねの「心理的圧迫」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、御指摘の「指導」について、「保険医療機関等及び保険医等の指導及び監査について」(平成七年十二月二十二日付け保発第百十七号厚生省保険局長通知)に基づき、適正かつ適切に行っているものと考えている。

四について

 お尋ねの「要件」については、次のいずれにも該当する者であることである。
① 医師又は歯科医師国家試験に合格した者であって、原則として当該試験合格後五年以上のもの
② 日本国籍を有し、保険医として登録している者
③ 病院又は診療所において、原則として五年以上の臨床経験を有する者
④ 社会保険及び保険診療を正しく理解し、このための知識の習得及び医学上の専門知識等の向上に積極的であると認められる者
⑤ 指導医療官の職務を公平かつ適切に行い、誠実に遂行することができると認められる者
⑥ 経歴、人物等において指導医療官としてふさわしいと認められる者
⑦ 全国異動が可能である者。ただし、当分の間、医科を担当する指導医療官の場合は、この限りではないこと。
⑧ 過去に健康保険法(大正十一年法律第七十号)等に基づく保険医の登録取消処分を受けたことがない者
⑨ 過去に保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和三十二年四月三十日厚生省令第十五号)に違反したことによる戒告又は注意を受けた経歴を有する者である場合は、当該措置から六か月間以上が経過している者
 また、お尋ねの「直近五年間の各研修」のうち、厚生労働省本省における研修の「日時、研修日程」をお示しすると、次のとおりである。
 平成二十四年四月二十六日十三時三十分から十七時三十分まで及び同月二十七日九時三十分から十二時まで
 平成二十五年二月二十七日十三時三十分から十八時まで、同月二十八日九時四十五分から十八時まで及び同年三月一日九時四十五分から十二時まで
 平成二十五年四月十一日十三時三十分から十七時三十分まで及び同月十二日九時三十分から十二時まで
 平成二十六年四月二十四日十三時三十分から十七時三十分まで及び同月二十五日九時三十分から十二時まで
 平成二十七年三月四日十三時三十分から十七時三十分まで、同月五日九時四十五分から十七時三十分まで及び同月六日九時四十五分から十二時まで
 平成二十七年四月九日十三時三十分から十七時三十分まで及び同月十日九時三十分から十二時まで
 さらに、お尋ねの「直近五年間の各研修」のうち、厚生労働省本省における研修の「内容」については、全国の指導監査の事例についての情報共有並びに指導監査を行う際の対応についての意見交換及び留意事項の徹底である。
 なお、お尋ねの「直近五年間の各研修」のうち、地方厚生局における研修の「日時、研修日程、内容」については、調査に時間を要するため、お答えすることは困難である。