質問主意書

第189回国会(常会)

質問主意書


質問第三四三号

原薬等の製品製造過程で排出される排溶媒と非課税エタノールに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十七年九月二十五日

牧山 ひろえ   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   原薬等の製品製造過程で排出される排溶媒と非課税エタノールに関する質問主意書

 日本の製薬産業の振興は、国民の健康な生活とその向上に直結する。それだけではなく、日本は世界で数少ない新薬創出国であり、知識集約型産業である医薬品産業は経済成長を担う重要な産業として期待されている。しかしながら、新薬の開発には、最先端の科学に加え、十年以上もの年月と数百億円単位の費用が必要とされている。この重要性と投資負担の重さに比較し、日本の製薬産業を取り巻く業務環境は、諸外国に比較し優位に立っているとは言い難い。それゆえ、製薬業に関する諸課題を解決し、我が国のリーディング産業である医薬品産業の国際競争力の強化を図る必要がある。この問題意識を前提に、以下質問を行う。
 原薬等の製品製造過程で排出される排溶媒の処分に際し、重油代替燃料としての一部販売において非課税エタノールを包含した場合、現行制度によるとアルコール事業法の適用対象とされている。そのため多くの場合、有価売却を断念し産廃費用が企業の負担となってしまっている。そもそも当該エタノールについては、アルコール事業法の規制趣旨である酒類の原材料としては想定されておらず、燃料としての再利用が期待されている。実際、カロリーが高い排溶媒では、メーカーが重油代替燃料として有価で購入することが多い。
 環境維持の視点からも経済性からも現状が不合理であることに鑑み、特例措置として当該規制の緩和を行うべきであると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。