質問主意書

第189回国会(常会)

質問主意書


質問第一三〇号

対馬市文化財盗難品の返還実現に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十七年五月十二日

藤末 健三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   対馬市文化財盗難品の返還実現に関する質問主意書

 平成二十四年十月に対馬市の豊玉町小綱にある観音寺の「観世音菩薩坐像」、峰町木坂にある海神神社の「銅造如来立像」、厳原町豆酘にある多久頭魂神社の「大蔵経」等の文化財(以下「当該文化財」という。)が窃盗の被害を受けた。
 その後、韓国内で窃盗犯が検挙されたものの、平成二十五年二月に韓国の大田地方裁判所が、観音寺が「観世音菩薩坐像」を正当に取得したという事実が立証されるまで(韓国政府は)当該仏像を返還してはならないとの仮処分を下した等の経緯もあり、盗み出された当該文化財の所有者への返還が実現しないまま現在に至っている。
 何世代にもわたって、大切に保存されてきた当該文化財については、所有者のみならず、地域住民がその返還を切望している状況にある。
 そこで、以下質問する。

一 平成二十六年四月一日の参議院外交防衛委員会における岸田外務大臣の答弁以降、当該文化財の返還に向けた我が国政府と韓国側との交渉状況や、韓国側の対応状況はどうなっているのか示されたい。

二 当該文化財の返還に向けて今後どのように取り組んで行くのか、政府の方針を示されたい。

  右質問する。