質問主意書

第187回国会(臨時会)

質問主意書


質問第四三号

保育所での子育てに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年十月二十四日

櫻井 充   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   保育所での子育てに関する質問主意書

 政府は保育所を増設することに強く取り組んでいる。そのため、保育士のニーズは今後益々必要となってくることが見込まれているが、現在の保育士の置かれている環境は必ずしも適切でないと考えている。そこで、以下質問する。

一 厚生労働省による「保育所保育指針解説書」には、「三歳未満児は歩行の確立や言葉の習得、自我の育ちなど様々な側面で人間としての基本的な発達が著しく見られると同時に、心身の未熟性の強い時期」であり、おおむね三歳にもなると「自我がよりはっきりしてくる」と記載されている。一方、厚生労働省の調査によると、保育士の性別構成は九十六パーセントが女性で、男性はわずか四パーセントでしかない。子どもの成長のためには、男性の保育士を増やすべきであると考えるがいかがか。

二 現在、男性の保育士の数が少ない原因の一つに低賃金であることが挙げられる。現在の、保育士の賃金を男女それぞれ示されたい。また、その額は適正であると考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。もし、賃金が低いと考えているのであれば、どのような対策を考えているのか、併せて示されたい。

三 保育所に入所させている親の中には、ネグレクトを行っていると思われる親が存在するが、その割合及びどのような背景を持つ親が多いのか、政府の承知するところを示されたい。また、このような現状に対して、政府はどのような対策を採っているのか示されたい。

四 ネグレクトなど、子どもが虐待されている場合、親を教育することができる保育士を育て、指導できるようにするべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。この際、このような保育士に対して資格を与え賃金を増やすことにより、子どもが救われるだけではなく、男性の保育士が増えると考えるが、いかがか。

  右質問する。