第186回国会(常会)
質問第一七二号 日中戦争前における日本軍の大陸への派遣理由に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十六年六月二十日 藤末 健三
参議院議長 山崎 正昭 殿 日中戦争前における日本軍の大陸への派遣理由に関する質問主意書 平成二十六年五月十五日に公表された「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」報告書においては、集団的自衛権の問題等だけではなく、「在外自国民の保護・救出等」についての提言もなされており、領域国の同意がある場合のみならず、領域国の同意がない場合であっても、憲法が在外自国民の生命、身体、財産等の保護を制限していると解することは適切ではないとして、在外自国民の保護・救出を可能とすべきとしている。これに関連して、以下質問する。 一 先の大戦においては、在留邦人保護を理由にして中国大陸等に日本軍が派遣され、それが結果として戦争の発端となってしまったと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。 二 在外邦人保護の重要性は十分に認識しているが、戦前の教訓を踏まえ、在外邦人の保護・救出のために外国の領域に自衛隊を派遣することについては慎重な検討が必要ではないか。領域国の同意がある場合、同意がない場合のそれぞれについて、政府は、今後、どのような検討を行うことを考えているのか明らかにされたい。 右質問する。 |