質問主意書

第186回国会(常会)

質問主意書


質問第九三号

墓参訪朝に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年五月七日

浜田 和幸   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   墓参訪朝に関する質問主意書

 第二次世界大戦の終戦前後に朝鮮半島北部で亡くなり、北朝鮮領内に残る二万柱余りの日本人の遺骨を巡り、民間団体「朝鮮北部地域に残された日本人遺骨の収容と墓参を求める遺族の連絡会」(北遺族連絡会)が中心となって、これまでに計八回、遺族とその支援者が墓参訪朝を行っている。
 高齢化が進む遺族からは「線香の一本でも供養しなければ死んでも死にきれない」との声が聞かれるものの、遺族の中には訪朝を検討する段階で、国交のない国に行く不安だけでなく、埋葬場所も不明確なため遺骨が見つかるかどうかも分からない不安を抱えながら、約五十万円もの渡航費用をかけるリスクを前に、二の足を踏んでいる者も多い。
 そこで、以下質問する。

一 国の政策によって離れ離れとなったまま半世紀以上も墓参ができない遺族のために、国が渡航費用を支援することはできないか。

二 専門家による調査団が訪朝した際、民間だけで現地調査を行い埋葬地の特定や遺骨収容を行うことが困難であるとの声が日朝双方の専門家から上がった。現地では都市開発などの建築計画も浮上しており、このまま時間が経過すれば遺骨収容は難しくなると考えられる。政府が率先して遺骨収容を行う考えはあるか、政府の見解を示されたい。

  右質問する。