質問主意書

第185回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第六七号

内閣参質一八五第六七号
  平成二十五年十一月二十九日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員藤末健三君提出原子力規制委員会による新規制基準適合性に係る審査に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出原子力規制委員会による新規制基準適合性に係る審査に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「審査等に関する会合」については、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第四十三条の三の六第一項第四号の規定に基づき定められている実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年六月二十八日原子力規制委員会規則第五号)等(以下「新規制基準」という。)に係る適合性審査に関する会合等の開催の都度、原子力規制庁職員から報道機関に対するブリーフィングを行い、その内容に関して国民に分かりやすい情報の発信に努めている。また、原子力規制委員会委員長の定例記者会見及び同庁職員の定例のブリーフィングにおいては、報道機関から会合等の内容について質問があれば、その都度丁寧に回答している。

二について

 お尋ねの電力事業者からの質問については、原則として、公開で開催する各種会議において、被規制者に対し、丁寧な説明を行い、必要に応じて、質疑応答及び意見聴取を行っている。また、被規制者と面談を行う場合においては、事後に議事要旨等を公開し、原子力規制委員会の運営の透明性を確保した上で、被規制者との積極的な意思疎通を図り、規制の内容への理解を促している。
 なお、御指摘の公開質問状については、敦賀発電所敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合において、日本原子力発電株式会社からの指摘事項とそれに対する見解を整理した上で、有識者と同社との間で長時間に及ぶ議論を行っており、政府としては、公開質問状の内容については、十分に議論されていると認識している。

三について

 新規制基準については、国際原子力機関や諸外国の規制基準を参考にしながら、世界最高水準の基準となるよう策定したものであり、現在、新規制基準に係る適合性審査を厳格かつ適正に行っているところである。
 また、新規制基準の見直しに当たっては、最新の科学的知見や国際原子力機関等の最新の規制基準を参考にしてまいりたい。

四について

 御指摘の適合性審査においては、原子力規制委員会と事業者が公開の場で議論を行うなど、事業者との意思疎通が図られるよう努めているが、お尋ねの審査にどの程度の期間を要するかについては、事業者からの申請の内容によるところも大きく、かつ、新規制基準に係る審査であることから、一概にお答えすることは困難である。
 なお、政府としては、同委員会での厳格かつ適正な審査等を確保するための体制強化を実現するよう取り組んでまいりたい。

五について

 政府としては、原子力規制委員会は、専門的な知見に基づき中立公正な立場で独立して職権を行使する組織として、新規制基準に係る適合性審査等の業務を行っているものと考えている。