質問主意書

第185回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第六二号

内閣参質一八五第六二号
  平成二十五年十一月二十六日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員藤末健三君提出遺伝子組換え技術を用いた医薬品開発及び遺伝子治療に関する臨床研究の促進に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出遺伝子組換え技術を用いた医薬品開発及び遺伝子治療に関する臨床研究の促進に関する質問に対する答弁書

一について

 遺伝子組換え技術を用いた医薬品(以下「遺伝子組換え医薬品」という。)の開発及び遺伝子治療の臨床研究に用いる遺伝子組換え生物等(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成十五年法律第九十七号。以下「カルタヘナ法」という。)第二条第二項に規定する遺伝子組換え生物等をいう。)については、カルタヘナ法に基づき、その使用等に当たって、厚生労働大臣及び環境大臣が遺伝子組換え医薬品等の特性などを踏まえ、生物多様性影響について評価を行った上で、その承認を行うなどの措置を適切な期間内に講じており、政府としては、御指摘の「著しく遅延させる要因」となっているとは考えていない。

二について

 お尋ねについては、例えば、欧州においては、欧州連合指令に基づき、遺伝子治療に用いる医薬品の承認の審査に当たって、当該医薬品の特性などを踏まえ、環境への影響について評価を行うなどの規制が行われていると承知している。

三について

 政府としては、遺伝子組換え医薬品の迅速な開発等を推進するため、カルタヘナ法に基づく承認等の手続の見直しを検討してまいりたい。

四について

 お尋ねについては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構において、遺伝子組換え医薬品を始めとする先端技術を応用した医薬品等の迅速な審査に向けた体制の強化のため、組織の見直し及び常勤職員の増員に取り組むとともに、審査員の先端技術に関する専門的知識の向上を図るため、平成二十四年度から、医薬品等の安全性及び有効性の評価方法の確立に資する研究を実施する大学等と連携し、人材交流を実施しているところである。