質問主意書

第185回国会(臨時会)

質問主意書


質問第七七号

陸上幕僚監部運用支援・情報部別班なるものが在外で情報活動を行っていたとされる事案とその対処に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年十二月二日

大野 元裕   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   陸上幕僚監部運用支援・情報部別班なるものが在外で情報活動を行っていたとされる事案とその対処に関する質問主意書

 報道によると、陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(以下「別班」という。)なるものが在外で情報活動を行っていた由である。右が事実とすれば我が国の文民統制の在り方にとっても大きな問題であると思料される。また、右報道によれば、防衛大臣の承知しないところで独自の連絡ルートで情報が報告されていたとのことでもあり、防衛省設置法第三条の任務及び第四条の所掌事務においても、防衛省がその組織等について責任を持って把握すべき事項であることから以下質問する。

一 報道された別班組織の有無について明らかにされたい。また、存在する場合は、所掌、人員規模及び予算を明らかにされたい。

二 別班が在外において情報収集の実施を開始した時期及び在外における活動の規模を明らかにされたい。また、陸上幕僚長への報告体制について併せて明らかにされたい。

三 別班に対する指揮命令系統について明らかにされたい。

四 複数の著書によると、ムサシ機関とも呼称された別班の活動資金は米軍からも提供されていた由であるが、右の事実関係について政府の見解を示されたい。

五 別班の情報は、いかなる国と共有されてきたのか、具体的に示されたい。

六 別班の情報が資金提供を受けて第三国に情報提供されたとする場合、いわゆるスパイ活動若しくは自衛隊法の定める防衛秘密の漏洩にあたるのか、政府の見解を示されたい。

七 米軍と自衛隊との共同訓練MISTの概要について明らかにされたい。

八 過去において陸上幕僚監部運用支援・情報部所属直後に長期の休職、退職あるいは他省庁・他機関への出向となった者の人数及びこれらの人数のうち、三年以内に同部に復帰した者の人数を明らかにされたい。同じく三年以内に自衛隊に復帰した者の人数を、年ごとに明らかにされたい。また、同部所属直後に海外に配転された者の人数を年ごとに明らかにされたい。

  右質問する。