質問主意書

第185回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三〇号

放射線量等分布マップ(放射性セシウムの土壌濃度マップ)に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年十月二十五日

山本 太郎   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   放射線量等分布マップ(放射性セシウムの土壌濃度マップ)に関する質問主意書

 「文部科学省による放射線量等分布マップ(放射性セシウムの土壌濃度マップ)」に係る測定について信頼性に大きく疑問がある。平成二十三年八月二十九日の「放射線量等分布マップの作成等に係る検討会(第七回)」の資料第七-一-一号「文部科学省による放射線量等分布マップ(放射性セシウムの土壌濃度マップ)の作成について」(以下「本件資料」という。)によると土壌の核種分析にはゲルマニウム半導体検出器を用いているが、測定値の補正として、減衰補正についてのみ記載されており、自己吸収の補正、そして、セシウム134の測定において重要なサム効果の補正について全く記載されていない。セシウム134とセシウム137の比には、外れ値が多数存在することから、測定値の信頼性に疑問があり、セシウム134のサム効果の補正を行っていない分析機関がいくつかあることが疑われる。そこで、測定の補正に係る情報公開を要望するとともに、前述のマップは事故評価の情報として非常に重要なものであるという考えから、以下質問する。

一 本件資料の別紙三「放射線量等分布マップ(土壌濃度マップ)の作成に向けた核種分析の協力組織一覧」にある二十一組織の各組織における分析(以下「協力組織における分析」という。)について、セシウム134の測定の際にサム効果の補正を具体的にどのように行ったか、二十一組織それぞれについて、個別に明らかにされたい。

二 協力組織における分析について、自己吸収の補正を具体的にどのように行ったか、二十一組織それぞれについて、個別に明らかにされたい。

三 放射線量等分布マップの作成時において、測定値の補正として非常に重要な、自己吸収補正、サム効果補正について全く記載がない。自己吸収補正、サム効果補正の重要性を明記して、測定値の補正を行うべきだと思うが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。