質問主意書

第185回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五号

山本沖縄及び北方対策担当大臣の北方領土訪問等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年十月十五日

江口 克彦   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   山本沖縄及び北方対策担当大臣の北方領土訪問等に関する質問主意書

 山本一太内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)は、九月十九日から二十三日までの五日間、北方四島交流(「ビザなし交流」)の一環で国後、択捉両島を訪問した。閣僚の北方領土訪問は八年ぶりであり、これを評価したい。
 右を踏まえ、以下質問する。

一 北方四島交流の枠組みにより、領土問題の解決に寄与するため、山本大臣に続き、今後、頻繁に閣僚の訪問が実現することを期待する。安倍晋三内閣総理大臣が自ら北方領土に訪問するべきであり、岸田文雄外務大臣を始めとする他の閣僚も北方領土を訪問するべきと考えるが、その予定又は可能性はないのか。

二 山本大臣が国後、択捉両島を訪問した後、九月二十三日の記者会見で領土問題解決に向けた決意を述べたことに対し、ロシア外務省は、同月二十六日、日本の政治家の渡航を制限する可能性があるとの声明を発出した。このようなロシア側の主張に対し、菅義偉内閣官房長官は、同月二十七日の記者会見で、「(山本大臣の発言は)北方四島交流の目的に何ら反していない。ロシア側から批判されるいわれはない。(今後の平和条約締結交渉への影響も)全くない」と述べている。改めて、安倍内閣としての山本大臣の発言への評価を明らかにされたい。また、山本大臣の発言を一例として、北方四島交流で北方領土を訪問した閣僚の、領土問題解決についての発言が、日露の平和条約締結交渉に何らかの影響を及ぼすことはあるのか、政府の見解を明らかにされたい。

三 四月二十九日の日露首脳会談において、平和条約締結交渉について「双方受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させるとの指示を各々の外務省に共同で与えること」で合意し、八月十九日には日露次官級協議が開催され、今後の平和条約締結交渉のとり進め方や、議論すべきテーマについての意見交換が行われた。今後、どのような形式と手段でロシア側と協議を進めていくつもりなのか、政府の方針を明らかにされたい。

  右質問する。