質問主意書

第184回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一三号

内閣参質一八四第一三号
  平成二十五年八月十三日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員江口克彦君提出東シナ海における中国のガス田開発等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員江口克彦君提出東シナ海における中国のガス田開発等に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の報道の事実関係に関する政府の情報収集の内容等について明らかにすることは、今後の情報収集や外交交渉等に支障を来すおそれがあることから、差し控えたいが、現時点で、我が国からの事実関係の確認に対して、中国側から回答は得られていない。

二について

 お尋ねについては、仮定の質問であり、お答えすることは差し控えたいが、日中間の東シナ海における排他的経済水域及び大陸棚の境界は未画定であることから、我が国が排他的経済水域及び大陸棚の権原を有している海域において中国側が一方的に開発を進めているのであれば、我が国として認められない旨の申入れを行ってきている。
 また、御指摘の意見交換においては、現下の日中関係につき幅広い議論が行われたが、外交上のやり取りの詳細について明らかにすることは、相手国との関係もあり差し控えたい。

三について

 お尋ねの「有効」の意味が必ずしも明らかではないが、政府としては、東シナ海を平和・協力・友好の海とするとの日中両国首脳間の共通認識を実現するための第一歩として、東シナ海における日中間の協力についての平成二十年六月十八日の合意(以下「合意」という。)を速やかに実施に移していくことが重要であると考えており、中国側に対してあらゆる機会を通じて働きかけているところであるが、外交上のやり取りの詳細について明らかにすることは、相手国との関係もあり差し控えたい。

四について

 お尋ねについては、仮定の質問であり、お答えすることは差し控えたいが、政府としては、中国側に対して、合意の速やかな実施を働きかけているところであり、中国側の対応も見極めつつ、今後とも日本の国益の確保を前提として適切に対処してまいりたい。

五について

 日中関係は我が国にとって最も重要な二国間関係の一つであり、個別の問題があっても、関係全体に影響を及ぼさないようにコントロールしていくとの「戦略的互恵関係」の原点に立ち戻り、対話を通じて日中関係を改善してまいりたい。