質問主意書

第184回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一号

内閣参質一八四第一号
  平成二十五年八月十三日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出「食の安全」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出「食の安全」に関する質問に対する答弁書

一について

 政府としては、食品の安全性の確保は、食品安全基本法(平成十五年法律第四十八号)の規定に基づき、国民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下、農林水産物の生産から食品の販売に至る一連の国の内外における食品供給の行程の各段階において、国際的動向及び国民の意見に十分配慮しつつ、科学的知見に基づき必要な措置を講ずることによって、食品を摂取することによる国民の健康への悪影響が未然に防止されるようにすることを旨として行うこととしている。

二について

 自由貿易の推進は我が国の対外通商政策の柱であり、我が国が力強い経済成長を達成するためには、自由貿易体制を強化し、諸外国の活力を我が国の成長に取り込む必要がある。政府としては、自由貿易の推進に当たっては、環境や食の安全などが損なわれることがないよう、適切に対応していく。

三について

 お尋ねについては、御指摘の「予防原則」の内容が明らかでないためお答えできないが、厚生労働省としては、食品安全基本法及び食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)の規定に基づき、食品の製造、加工等の基準の策定に当たっては、科学的知見や国際的な基準を踏まえ、食品を摂取することによる国民の健康への悪影響が未然に防止されるものとなるよう配慮している。

四について

 お尋ねについては、仮定の御質問であり、お答えすることは差し控えたい。

五について

 「食品の国際競争力強化」に係るお尋ねについては、東日本大震災後に我が国の農林水産物・食品に対する輸入規制が行われていることから、政府としては、まずは、各国及び地域に対し、我が国における農林水産物・食品の安全性を確保するための取組及び我が国の農林水産物・食品の安全性に関する科学的データについて丁寧に説明し、科学的根拠に基づく対応を引き続き要請してまいりたい。
 また、「国際的な食の安全の強化」に係るお尋ねについては、政府としては、国際連合食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)合同の食品規格委員会(コーデックス委員会)における食品に関する国際規格の策定に引き続き積極的に参画してまいりたい。