第184回国会(臨時会)
質問第五号 沖縄市サッカー場整備工事現場において発見されたドラム缶の調査結果に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十五年八月五日 糸数 慶子
参議院議長 山崎 正昭 殿 沖縄市サッカー場整備工事現場において発見されたドラム缶の調査結果に関する質問主意書 平成二十五年六月十三日、沖縄市諸見里にある沖縄市サッカー場の整備工事現場の地中から、米国企業(ダウケミカル社)名が記されたドラム缶が発見された。当該用地は、昭和六十二年に返還された駐留軍用地の跡地であることから、ドラム缶は米軍が遺棄したものと思われる。 同年七月二十四日、防衛省沖縄防衛局は、沖縄県や沖縄市に対して、ドラム缶から国が定める環境基準値を超えるダイオキシンが検出された旨報告した。ダウケミカル社はベトナム戦争時に枯葉剤を製造していたメーカーであり、また、枯葉剤にはダイオキシンが含まれていたことから、ドラム缶の中に枯葉剤が入ったまま地中に遺棄された可能性がある。近隣の土壌汚染や人体への悪影響が懸念されている。返還軍用地に係る基地問題として、国の責任は重大である。そこで、以下質問する。 一 政府は、ドラム缶について、米軍が遺棄したものと考えているのか、見解を示されたい。 二 防衛省沖縄防衛局が実施した、ドラム缶に関する調査結果の概要を示されたい。また、調査結果を広く国民に公表するべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。 三 今後、国として、サッカー場を含む返還された駐留軍用地の跡地全体について、遺棄物及び土壌等の調査を行い、その結果を広く国民に公表するべきと考えるが、この点に関する政府の方針を示されたい。 四 ドラム缶内の物質について、沖縄防衛局が現時点では枯葉剤と断定できない旨報告したとの報道(七月二十五日付沖縄タイムス等)がある。今後、国として、ドラム缶内の物質について詳細な分析を行い、その結果を広く国民に公表するべきと考えるが、この点に関する政府の方針を示されたい。 五 今後、国として、遺棄物の撤去や汚染土壌の除去等による原状回復を図る必要があると考えるが、この点に関する政府の方針を示されたい。 六 政府は、米国に対し、ドラム缶が遺棄された経緯等を明らかにするよう働きかけ、その結果を広く国民に公表するべきと考えるが、この点に関する政府の方針を示されたい。 右質問する。 |