第184回国会(臨時会)
質問第四号 TPPマレーシア会合に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十五年八月五日 紙 智子
参議院議長 山崎 正昭 殿 TPPマレーシア会合に関する質問主意書 本年七月、TPPマレーシア会合が開催され、日本政府も参加した。しかし、この会合で何が話し合われ、日本政府が何をしたのかについては、全く伝えられていない。TPPは言うまでもなく、関税の撤廃と非関税障壁の撤廃をその原則とし、国民生活と日本の農林水産業に甚大な打撃を与えるものであり、国民の関心は極めて高い。それにもかかわらず、情報が国民に伝えられていないことは、極めて重大な事態であり、許すことはできない。ついては、以下質問する。 一 日本政府は、TPPの秘密保持に関する契約に署名をしたと伝えられている。この秘密保持契約の内容は、二〇一一年にニュージーランド外務貿易省のホームページに公表されているとされるが、その内容を明らかにされたい。 二 前記一の秘密保持契約の署名者の氏名と肩書を明らかにするとともに、この署名については安倍首相の指示の下に行われたのかどうか明らかにされたい。 三 日本政府は、今後二国間協議を進めるとしているが、その協議内容も前記一の秘密保持契約の対象となるのか。 四 前記一の秘密保持契約違反の事案が明らかになった時はどのような取扱いになるのか。 五 安倍内閣は、TPPに関する情報は極力公開し、国民的議論を進めるとしているが、秘密保持契約署名は、真っ向から反するものではないか。 六 今回のマレーシア会合には、日本政府は、百人規模の交渉団を派遣したとされているが、交渉団各員の氏名と出身省庁での肩書を明らかにされたい。 七 今回のマレーシア会合に日本が参加するために要した経費額と、その経費額がどの予算によって支出されたかを明らかにされたい。 八 日本政府は、TPP参加国の交渉官に対して日本酒を贈与したと報道されているが、イスラム教国の交渉官にも贈与したとして顰蹙を買っている。なぜそのようなことをしたのか。また、銘柄名と選んだ理由、さらに、贈答本数とそれに要した経費額を明らかにされたい。 九 今回のマレーシア会合で日本政府は、農林水産分野の重要五品目の関税撤廃からの除外の方針を関係国に説明をしたのか。説明をしていない場合には、その理由を明らかにされたい。 十 政府は、国会に対して、マレーシア会合の報告をすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。報告をすべきではないと考える場合には、その理由を明らかにされたい。 右質問する。 |