質問主意書

第183回国会(常会)

答弁書


答弁書第一一四号

内閣参質一八三第一一四号
  平成二十五年六月十四日
内閣総理大臣 安 倍 晋 三   


       参議院議長 平 田 健 二 殿

参議院議員徳永エリ君提出北海道えりも町沖のゼニガタアザラシ捕殺中止に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員徳永エリ君提出北海道えりも町沖のゼニガタアザラシ捕殺中止に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 絶滅危惧種であるゼニガタアザラシによる漁業被害への対策については、野生生物の専門家の意見も踏まえて環境省内で議論し、種が一度絶滅すると回復できないことに鑑みれば絶滅危惧種の個体数調整には極めて慎重でなければならないこと、また、ゼニガタアザラシを一定数捕獲したとしても漁業被害が減少するかどうか明らかでないことから、ゼニガタアザラシの個体数の回復等が確認されていない現段階においては、個体数調整以外の方法によることが適当との結論に達したものである。

三及び四について

 えりも地域のゼニガタアザラシによる漁業被害を防除するための事業については、環境省としては、地元関係者や専門家の意見を踏まえ、水産庁の技術的な協力も得て、これまで漁業被害の防除に一定の効果があった音波発生装置による忌避手法に必要な改良を加えた手法等により実施する予定である。また、ゼニガタアザラシによる漁業被害を防除するための手法等については、平成二十五年度から、環境研究総合推進費による「親潮沿岸域のゼニガタアザラシと沿岸漁業の共存に向けた保護管理手法の開発」において研究が進められる予定である。