質問主意書

第183回国会(常会)

質問主意書


質問第一一四号

北海道えりも町沖のゼニガタアザラシ捕殺中止に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年六月六日

徳永 エリ   


       参議院議長 平田 健二 殿



   北海道えりも町沖のゼニガタアザラシ捕殺中止に関する質問主意書

 五月十三日の参議院予算委員会での、公明党・横山信一議員の質問に関して、石原環境大臣は「環境行政を預かる立場の者として、絶滅危惧種に指定しておきながら捕獲をして殺処分を行って、それによって被害が低減するということが実は実証できないわけですね。個体数が減り、漁業の被害も減らなかったら、じゃ何でレッドリスト、すなわち絶滅危惧種に指定しているんだという大きな私、環境行政の矛盾に達するのではないかと考えているところでございます。そんな中で、様々な方と、専門家の方も交えて御議論をさせていただいた結果、個体数調整、すなわちレッドリストのゼニガタアザラシを殺処分にするということは慎重に検討すべきであると。」と答弁している。右を踏まえ、以下質問する。

一 石原大臣は、「様々な方と、専門家の方も交えて議論した」旨答弁しているが、様々な方とはどんな方々で、また、専門家の方とはどなたか明らかにされたい。

二 前述の議論の中で慎重に検討すべきという結論に至ったとのことであるが、その議論の詳細について明らかにされたい。

三 石原大臣は、「アザラシが網に入ってこないような仕組みを、漁民の方々にその対策としてやっていただく仕事を環境省でやっていただいて、被害防止策というものをしっかりとつくっていく」と答弁したが、今までも防除はあらゆる方法で取り組んできたにもかかわらず、効果的な方法がなかった。新たな防除の策があるのか、具体的に研究を進めるのか、政府の見解を示されたい。

四 えりも漁協では、三千万円を超える水産被害が発生している。環境省の今後の方針次第で、ますます水産被害は拡大するものと思われる。その場合の補償も含めてどのように対応するのか。水産庁との協力も視野に入れて、検討するべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。