質問主意書

第183回国会(常会)

質問主意書


質問第二一号

日本の安全を脅かす中国海軍による火器管制レーダー照射に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年二月七日

大野 元裕   


       参議院議長 平田 健二 殿



   日本の安全を脅かす中国海軍による火器管制レーダー照射に関する質問主意書

 二月五日の防衛省発表によると、一月三十日、我が国の海上自衛隊の護衛艦が中国海軍のフリゲート艦から射撃の照準を合わせる火器管制レーダーを照射され、一月十九日には海上自衛隊護衛艦搭載のヘリコプターに対しても同じような火器管制レーダーが照射された疑いがあるとのことだ。日本の安全を脅かす誠に非常識な行為である。
 そこで、以下質問する。

一 日本の領海内において火器管制レーダー照射を第三国の公船より受けた場合、同公船は無害通行中と解釈されるのか。また、それに対応する措置手順、あるいは部隊運用規定(以下「ROE」という。)はあるのか。ある場合はその内容を示されたい。

二 公海上において火器管制レーダー照射を第三国の公船より受けた場合、それに対応するROEはあるのか。ある場合はその内容を示されたい。

三 今般の中国船による火器管制レーダー照射事件に関連し、事案の発生した具体的時間、それが政府に報告された時間を明らかにされたい。一月十九日及び三十日の事案それぞれにつき、防衛省、外務省、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)及び総理官邸に知らされた時間を各々明らかにされたい。また、それ以前に同様の事件があった場合には、それについても明らかにされたい。さらに、一月三十日の事案については、当初よりレーダー照射の疑いがあったのに二月五日まで公表しなかった理由について示されたい。

四 火器管制レーダー照射を受けた場合の対応に関する国際法上の解釈について、政府の見解を示されたい。

五 報道によれば、一月十九日午前、東シナ海の尖閣諸島北側の上空において、米国の早期空中警戒管制機(AWACS)に突然、中国空軍の戦闘機二機が接近し、これに対して沖縄県の航空自衛隊那覇基地から自衛隊所属の戦闘機が緊急発進した旨の報道がある。右の事実関係について明らかにされたい。

  右質問する。