質問主意書

第181回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第二号

内閣参質一八一第二号
  平成二十四年十一月六日

内閣総理大臣臨時代理           
国務大臣 岡田 克也   


       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員糸数慶子君提出オスプレイの安全性と普天間飛行場配備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員糸数慶子君提出オスプレイの安全性と普天間飛行場配備に関する質問に対する答弁書

一について

 本年七月の米国ノースカロライナ州における垂直離着陸機MV二二オスプレイ(以下「MV二二」という。)の緊急着陸については、米側は、事故ではなく、公式な調査を必要とするものではないとしており、政府として、緊急着陸を行った理由について承知していない。また、本年九月の同州におけるMV二二の緊急着陸については、米側は、事故ではなく、公式な調査を必要とするものではないとしているが、緊急着陸を行った理由については、米側から、ギアボックス熱交換器のひびからの液体漏出であると聞いている。政府として、お尋ねの「再発防止策」については承知していないが、いずれにせよ、このような緊急着陸は、事故とは性格が異なり、万一に備えて、事故を未然に防ぐためのものであり、他の航空機においても行われているものと承知している。

二について

 本年九月十九日の「日本国における新たな航空機(MV―22)に関する日米合同委員会合意」(以下「今次合同委員会合意」という。)は、MV二二の運用に係る様々な事項について、御指摘の合意等も踏まえ、過去に日米合同委員会において在日米軍の特定の装備の運用に関して合意文書を作成した前例のない中で、安全性を最大限確保し、地元に与える影響を最小限にとどめる観点からの具体的な措置を定めたものである。これまでの日米間の協議を通じて、米側は、MV二二の運用に際して安全性を最大限確保し、地元に与える影響を最小限にとどめる旨を繰り返し表明しているところである。

三及び九について

 お尋ねの「直ちに違反するもの」については、その時々の飛行状況等により異なるため、一概にお答えすることは困難であるが、MV二二の運用については、政府として、今次合同委員会合意を遵守し、安全性を最大限確保するよう米側に申し入れており、米側においても、今後も今次合同委員会合意を遵守し、安全性を最大限確保する旨述べているところであり、運用に係る個別具体的な事例についても、必要に応じて米側に申し入れていくこととしている。
 また、MV二二の飛行状況については、政府として、防衛省の職員の目視による確認などにより把握に努めているところである。

四について

 MV二二の飛行等により発生する低周波音については、政府として沖縄での計測は行っていないが、平成二十三年十二月二十八日及び本年一月六日に沖縄防衛局が沖縄県に送付し、現在沖縄防衛局のホームページにおいて公表している普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書六―五―二十九ページから六―五―三十二ページまでに示された表及び図に、防衛省が米国において行った計測の結果を掲載しているところである。
 また、MV二二の飛行等により発生する低周波音が周辺に及ぼす影響については、必要に応じて、今後、実態を把握した上で、対応を検討してまいりたい。

五及び六について

 今次合同委員会合意においては、MV二二の沖縄への配備の後、日本国内の沖縄以外の場所で飛行訓練を行う可能性を検討することとしており、その具体的内容等については、今後検討してまいりたい。これにより、沖縄の負担軽減に取り組んでまいりたいと考えている。

七について

 お尋ねは、具体的な事例における捜査機関の活動内容に関わる事柄であり、また、犯罪の成否については、捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断すべき事柄であることから、政府として、お答えすることは差し控えたい。

八について

 御指摘の調査については、政府としてその詳細を承知しておらず、その内容についてコメントすることは差し控えたい。