質問主意書

第181回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五四号

田中文部科学大臣の大学設置審改革についての発言に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年十一月十五日

谷岡 郁子   


       参議院議長 平田 健二 殿



   田中文部科学大臣の大学設置審改革についての発言に関する質問主意書

 本年十一月二日に行われた田中文部科学大臣の記者会見において、田中大臣は設置認可を申請していた三大学を不認可とする旨の発言を行い、その一週間後に設置を認可する旨の決定を行った。その際、田中大臣は、大学のあり方や大学設置・学校法人審議会(以下「大学設置審」という。)のあり方について、疑問を呈し、改革の意欲を示している。日本の若者によりよい教育を提供するために、大学のあり方や大学設置審のあり方は常にチェックされ改善される必要があるが、これに関する田中大臣の発言には不明な点も多い。
 よって、以下質問する。

一 田中大臣は、三大学の不認可の理由の一つとして、現在の大学の数の多さをあげ、「量より質」に転換すべきとの旨を発言している。しかし、この発言における「質」とは何を指しているのか不明である。大臣の言う「質」の定義がはっきりしなければ、どのような大学の改革を行うのか、その方向性も不明である。「質」とは大学に在籍する学生の偏差値を指すのか、あるいは大学生一人一人の社会性や人間性を指すのかで、それぞれの大学の評価や目指す改革の方向性は異なってくる。田中大臣の目指す改革の真意を明確にし、国民の理解を得るためにも、大臣発言にあった「質」の定義、あるいは具体的内容を明らかにされたい。

二 田中大臣は、大学設置審の改革、大学設置基準の見直しについて言及しているが、前記一で取り上げた「質」という観点から、大学設置審や大学設置基準をどのように改善しようとしているのか明らかにされたい。

  右質問する。