質問主意書

第181回国会(臨時会)

質問主意書


質問第四四号

野田総理の所信表明演説等における政策遂行方針に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年十一月十三日

佐藤 正久   


       参議院議長 平田 健二 殿



   野田総理の所信表明演説等における政策遂行方針に関する質問主意書

 野田内閣総理大臣は、第百八十一回国会での所信表明演説にて、「中庸の姿勢で明日への責任を果たす決意」と述べているほか、各所で「中庸」という言葉を用い政策遂行のための方針を述べている。
 右の点を踏まえ、以下質問する。

一 野田総理が所信表明演説にて言及している政策推進の考え方は、政府方針であると考えてよいのか、政府の見解を明らかにされたい。また、「中庸」の定義について、政府の見解如何。

二 所信表明演説で用いられた「中庸」と政府が考える「中庸」の言葉の定義は全く一致しているか、政府の見解如何。

三 所信表明演説の中で、国論を二分する課題については、「中庸を旨として、意見や利害の対立を乗り越えていく」と述べているが、これは意見が対立したら、「極論」ではなく、それらの意見の中間付近の政策の実現を目指すという意味か、政府の見解如何。

四 所信表明演説の中で、野田総理は「分厚い中間層」とか「中間層の厚みを増す」との言葉を用いているが、政府は、国民の「中間層」を主な対象として政策を作成する考えなのか、政府の見解如何。また、その「中間層」の定義、及び「中間層」を見定める方法論について、政府の見解如何。

五 野田総理が言及する「中庸」の政治・政策を遂行するに際し、「分厚い中間層」の意見を積極的に採用することで支持率を得ようとの考えか、政府の見解如何。

六 国家が掲げる重要政策を推し進めるためには、たとえ国民の支持が少なく「極論」と批判されたとしても、正しいと思うことを決断し、国民に説明し、広く理解を求めていくことで将来への責任を果たすという心構えが大切だと思うが、これは所信表明演説の中の「中庸」が目指す政策遂行方針とは異なる考え方か、政府の見解如何。「中間層」の支持率を意識し、極論を排して政治を推し進めれば、ポピュリズム的であり責任放棄であると考えるが、政府の見解如何。

  右質問する。