質問主意書

第180回国会(常会)

答弁書


答弁書第二三二号

内閣参質一八〇第二三二号
  平成二十四年八月二十一日
内閣総理大臣 野田 佳彦   


       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員松あきら君提出禁煙タクシーに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員松あきら君提出禁煙タクシーに関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「運転者の裁量により喫煙の続行または喫煙の開始を可能とする誤った解釈が横行している実態」について把握していないが、国土交通省としては、運送約款(道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第十一条第一項の規定により認可され、又は同条第三項の規定により同条第一項の規定による認可を受けたものとみなされた運送約款をいう。)に基づき、適切に一般乗用旅客自動車運送事業が経営されているものと認識しており、一般乗用旅客自動車運送事業標準運送約款(昭和四十八年運輸省告示第三百七十二号)第四条の二第二項の改正を行う必要はないものと考えている。
 なお、一般乗用旅客自動車運送事業者が、運送約款において、事業用自動車内において旅客が喫煙する場合に運送の引受け又は継続を拒絶する内容を定めた場合であっても、当該運送約款について、同法第十一条第一項の認可を受けることは可能である。

二について

 国土交通省としては、禁煙タクシーの導入に伴う留意事項について(平成十九年九月二十五日付け国自旅第百五十五号国土交通省自動車交通局旅客課長通知)等により、一般乗用旅客自動車運送事業者に対し、禁煙車両については、乗務員は旅客の存しない場合でも喫煙しないよう指導しており、現時点では、法令により、乗務員が旅客の存しない事業用自動車内において喫煙することを禁止することは考えていない。

三について

 タクシーの全面禁煙化に関する御指摘については、健康増進法(平成十四年法律第百三号)第二十五条において、多数の者が利用する施設を管理する者は、当該施設を利用する者について、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない旨規定されており、一般乗用旅客自動車運送事業者においても、同条の規定等を踏まえ、タクシーの禁煙化に取り組むべきものであると考えている。