質問主意書

第180回国会(常会)

答弁書


答弁書第一二七号

内閣参質一八〇第一二七号
  平成二十四年六月八日
内閣総理大臣 野田 佳彦   


       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員佐藤正久君提出在韓国日本大使館前における「慰安婦像」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員佐藤正久君提出在韓国日本大使館前における「慰安婦像」に関する質問に対する答弁書

一から五までについて

 在大韓民国日本国大使館前に設置されたお尋ねの「慰安婦像」については、政府としては、大韓民国政府に対し、累次にわたり、「慰安婦像」の設置は日韓関係に好ましくない影響を与えるとともに、外交関係に関するウィーン条約(昭和三十九年条約第十四号)第二十二条2に規定する公館の威厳の侵害等に関わる問題でもあると考えており、「慰安婦像」を早期に撤去すべきである旨申し入れてきている。お尋ねの大韓民国政府の対応と同条約との関係については、今後の外交上のやり取りに支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
 また、当該申入れを行った者も含め、その詳細について明らかにすることは、相手国との今後の外交上のやり取りに支障を来すおそれがあることから差し控えたいが、例えば、平成二十三年十二月十八日に京都で行われた日韓首脳会談において、野田佳彦内閣総理大臣から李明博大統領に対し、「慰安婦像」を早期に撤去するよう求めたところである。したがって、御指摘のような批判は当たらないものと考える。なお、平成二十四年五月十三日(現地時間)に北京で行われた日韓首脳会談においては、「慰安婦像」について取り上げていないが、これは、個々の会談において何を取り上げるかについては、その時々の二国間関係、北朝鮮情勢を始めとする地域情勢、国際情勢等を踏まえ、総合的に判断した結果である。
 政府としては、大韓民国政府に対し、「慰安婦像」を早期に撤去するよう引き続き申し入れていく考えである。