質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第二五〇号

タバコに含まれる放射性物質ポロニウムに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年九月五日

紙   智  子   


       参議院議長 平 田 健 二 殿



   タバコに含まれる放射性物質ポロニウムに関する質問主意書

 放射性物質ポロニウムは、暗殺にも使われる毒性の高い放射性物質であるが、日本で生産されているタバコにも含有されていることが明らかになっている。タバコによって体内に取り込まれたポロニウムは、繊毛作用によって気管支に蓄積し放射線を放出する。私どもが厚生労働省から提出を受けた資料によると、タバコを一日一箱半喫煙する人のポロニウムによる放射線の曝露量は、年間で八十ミリシーベルトにも及ぶことになる。男性の喫煙者の平均喫煙量である一日一箱でも年間五十三ミリシーベルトにもなる。そして、喫煙によるポロニウム曝露に起因する健康被害は、一日一箱を十五年間吸ってきた喫煙者では、喫煙によるガン死亡リスクの約一パーセント程度にもなるとされている。そして、七十年間吸ってきた喫煙者では、約四パーセント程度にもなるとされている。
 現在、東京電力福島第一原発事故によって、広範囲に放射性物質が放出され、外部被曝や内部被曝が問題になっている中で、食品安全委員会は生涯累積線量百ミリシーベルトを採用し、厚生労働省は食品の規制値設定に際し年一ミリシーベルトを採用している。これに比してもポロニウムによる曝露量は、とてつもなく高いものであり、放射線被曝をトータルに考えた場合、放置することは出来ない。ついては、以下質問する。

一 タバコによる放射性物質ポロニウムは、喫煙者本人だけでなく、喫煙をしない人も受動喫煙で吸引することになり、放射線被曝をトータルに考えた場合、影響はきわめて大きい。仮に生涯累積線量百ミリシーベルトで考えた場合、放射線量の高い地域で受動喫煙を受ける人は、この線量を容易に超えてしまうことになる。政府として、この問題をトータルに検討し、早急に対策を立てるべきではないか。

二 タバコから放射性物質ポロニウムを除去する技術として、酸処理やレジンフィルター処理でポロニウムを除染する方法があるとされているが、これまでなぜ、対策をとってこなかったのか。また、現在の東京電力福島原発事故による広範囲な放射性物質による汚染がなされている中で、タバコのポロニウムの除染対策をとることが急務と思われるが、実施する考えはないか。また、除染措置をとらないなら、その理由を明らかにされたい。

三 タバコに放射性物質が含まれていることは、国民に全く知らされていない。当然、タバコ表示に放射性物質ポロニウムが含有されていることを明記すべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。