質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第一九九号

医師の応召義務に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年七月二十日

丸山 和也   


       参議院議長 平田 健二 殿



   医師の応召義務に関する質問主意書

 病床数二百以上の病院では、他の医療機関の紹介状がない患者の診療の申込みに対し、患者の同意の下に初診に係る特別の料金を徴収できるとされている。そのことに関し、私は、平成二十四年六月二十八日提出の「病院の初診に関する質問主意書」(第百八十回国会質問第一六七号)において、「患者が同料金の支払に同意せずに医師に診療を求めた場合、医師がその求めを拒否することは応召義務に違反することになるのか」と問うたところである。
 これに対する政府の答弁書(内閣参質一八〇第一六七号)は、「医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第十九条第一項の規定による診療に応ずる義務の有無を判断するに当たっては、同項にいう正当な事由の有無を個々の事例に即して具体的に検討することが必要であり、お尋ねについて、一概にお答えすることは困難である」というものであった。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 患者が医師に対して直接かつ真摯に診療を求め、もし同料金を支払っていたならば診療に応じていたという場合に、同料金を支払わないことのみを理由に診療を拒むことは、応召義務に反することになるのか。

二 医師法第十九条第一項の規定に関して、患者が病院の窓口で、医師でない職員に診療の申込み手続をした場合は、同項の「診察治療の求があつた場合」に該当するのか。もし該当しないとするならば、医師は、自らと患者との間に窓口の職員を置くことで、応召義務が発生しないことを理由に診療を拒むことも可能となると考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。