質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第一九五号

証券大手のインサイダー取引に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年七月十八日

丸山 和也   


       参議院議長 平田 健二 殿



   証券大手のインサイダー取引に関する質問主意書

 野村、大和、SMBC日興の証券大手三社などが、企業の公募増資に絡むインサイダー取引に加担していたことが明らかになった。証券会社では本来、増資などの重要情報が営業部門に漏れてはならないことになっているが、一連の事件では、未公開情報が顧客である運用会社に流出していた。東京株式市場が「インサイダー天国」という汚名を着せられている実態を改善できない責任は、規制当局の甘さにあると考えるところである。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 野村証券は、二〇〇八年に、合併・買収部門の社員がインサイダー取引で摘発され業務改善命令を受けていながら、またしても類似事件を引き起こしている。金融庁は今回、業務停止命令を含む厳正な処分をすべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

二 インサイダー取引を行った者に対する課徴金が軽すぎ、実効性がないのではないかと考えるが、政府の見解を問う。

三 インサイダー取引規制の実効性を高めるために、重要事実を伝達した情報提供者に罰則を科すべく、金融商品取引法の改正が必要と考えるが、今後、野田内閣として改正法案を提出する方針があるか、明らかにされたい。

  右質問する。