第180回国会(常会)
質問第一〇七号 厚生年金基金制度の抜本改正に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十四年五月十日 上野 通子
参議院議長 平田 健二 殿 厚生年金基金制度の抜本改正に関する質問主意書 AIJ投資顧問株式会社の資産運用失敗に伴い、運用を委託していた厚生年金基金に財産消失の恐れが生じている。こうした厚生年金基金の多くは全国の中小企業が設立したものであり、関係企業の経営や従業員の年金支給にも深刻な影響が及びかねない。関係企業の経営悪化を防ぎ従業員の生活を守るためには、厚生年金基金制度の抜本改正が欠かせないという観点から、以下のとおり質問する。 一 今般の事態を受けて、関係企業が厚生年金基金を解散しようとしても、国の厚生年金保険の代行部分の返上等を行う財政余力がないために、基金の解散に踏み切れない事例もある。代行部分の返上に関連して、関係企業に過重な負担がかからないように厚生年金基金制度を抜本改正する考えはないか、政府の見解を示されたい。 二 AIJ投資顧問株式会社の資産運用失敗に関しては、証券取引等監視委員会が適切な検査を行っていれば、事態の深刻化をある程度事前に防止できたものと考える。本件の再発防止策について、政府の見解を示されたい。 右質問する。 |