質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第四号

普天間飛行場の移設に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年一月三十日

糸数 慶子   


       参議院議長 平田 健二 殿



   普天間飛行場の移設に関する質問主意書

 防衛省沖縄防衛局は、二〇一一年十二月二十八日午前四時頃、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書(以下「評価書」という。)を沖縄県庁内の守衛室に搬入したが、後に評価書の提出部数や必要書類等の不備が指摘された。本件においては普天間飛行場の県外移設を求める沖縄県民の民意を無視し、米国政府の意向に沿った同省の当該事業に対する強硬な姿勢が顕著に表れており、許しがたい。あわせて、田中直紀防衛相は二〇一二年一月十五日のテレビ番組において、米軍普天間飛行場を名護市辺野古に県内移設する計画について、「年内着工」に言及した。政府は事あるごとに沖縄県民の理解と協力を訴えているにもかかわらず、着工の時期に言及したことは、県民感情を逆なでするものであり、容認できない。田中防衛相は自らの「年内着工」発言を後日、修正したが、そのなかで「代替施設にかかる事業実施の流れを(事務方に)いただいた」と発言している。この発言に従えば、防衛省は既に普天間飛行場の辺野古移設の行程表を作成していることは明らかである。よって、以下、質問する。

一 防衛省沖縄防衛局は、いかなる理由で評価書の未明提出を強行したのか、その理由と、未明提出に対する政府の見解を示されたい。

二 搬入された評価書の部数及び必要書類の不備について、その理由を明らかにされたい。

三 環境影響評価法に基づく埋立て事業に関する知事意見の提出期限を明らかにされたい。

四 沖縄県環境影響評価条例に基づく飛行場建設事業に関する知事意見の提出期限について、政府の承知するところを明らかにされたい。

五 環境影響評価法及び沖縄県環境影響評価条例に基づく知事意見の提出後における政府の移設計画及び作業行程を明らかにされたい。

  右質問する。