質問主意書

第179回国会(臨時会)

質問主意書


質問第六四号

福島県いわき市小久地区における稲作の作付自粛に伴う損害に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年十二月九日

森 まさこ   


       参議院議長 平田 健二 殿



   福島県いわき市小久地区における稲作の作付自粛に伴う損害に関する質問主意書

 福島県いわき市小久地区は、平成二十三年三月の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて三月十五日に屋内退避指示が出され、次いで四月二十二日に屋内退避地域から緊急時避難準備区域への切替えに当たり指示を解除された地区である。しかし、当該地区は福島第一原子力発電所から三十キロメートル圏のすぐ外側に位置し、当該地区の土壌についての測定では高濃度の放射線が検出されていた。
 そのため、当該地区では平成二十三年春の稲作の作付けを行うに当たり、実施するべきか否かの判断を迫られることとなったが、判断に要する十分な情報も時間もない状態に置かれたままであった。
 その後、四月二十七日にこの地区での作付制限は解除となったが、既に例年の稲の作付時期を過ぎていたため、作付けを断念せざるを得ず、甚大な被害を被った農家も多い。
 これらの事実にかんがみ、当該地区において作付けの断念により被害を被った農家に対しても、緊急時避難準備区域に指定されている他の市町村と同様の補償・賠償をすることが必要であると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。