質問主意書

第179回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三四号

基礎的輸液製剤の安定的供給に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年十一月二十二日

藤井 基之   


       参議院議長 平田 健二 殿



   基礎的輸液製剤の安定的供給に関する質問主意書

 生理食塩液、注射用水、乳酸リンゲル等の基礎的輸液製剤は、内科、外科、救急医療等すべての医療分野において無くてはならない必須医薬品である。本年三月に発生した東日本大震災後の医療支援においても、基礎的輸液製剤の果たした役割は極めて大きく、多くの傷病者の治療に貢献したものと承知している。
 基礎的輸液製剤を含め、医療にとって必須である医薬品の多くは古くから供給されているため、長年にわたって公定価格である薬価の改定を受けている。基礎的輸液製剤の薬価は、他の医薬品と同様に継続的に下落しており、ペットボトル入り飲料水やスポーツ飲料の価格と比較しても低い水準となっている品目もある。一部の品目では不採算品再算定により薬価の引上げ措置を受けてもなお製造原価を下回る薬価となっているとの指摘がある。基礎的輸液製剤事業は原価率が非常に高く、収益性は極めて低いため、事業継続に必要な設備投資等の費用を賄うだけの収益の確保が困難な状況にあり、新規に参入する企業もなく、企業数は減少するばかりと聞いている。我が国の医療にとって、必須医薬品である基礎的輸液製剤の安定的供給は不可欠である。
 よって、基礎的輸液製剤の安定的供給に関して、以下質問する。

一 基礎的輸液製剤の安定供給の必要性について、政府の見解を示されたい。

二 基礎的輸液製剤の薬価を引き上げるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。