質問主意書

第179回国会(臨時会)

質問主意書


質問第六号

原子力安全委員会事務局の誤った説明に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年十月二十七日

福 島 み ず ほ   


       参議院議長 西 岡 武 夫 殿



   原子力安全委員会事務局の誤った説明に関する質問主意書

 原子力安全委員会事務局は、本年四月十一日、「放射線防護の線量の基準の考え方」という文書を公表し、その中で、「年間百ミリシーベルト以下では健康への影響はない」と説明している。しかし、その説明が誤りであることは、原子力安全委員会事務局が五月二十日に公表した「低線量放射線の健康影響について」という文書で、「百ミリシーベルト以下の被ばく線量による確率的影響の存在は見込まれる」とし、その可能性に付言したことからも明らかである。ところが、今に至っても、当初、原子力安全委員会事務局が行った「年間百ミリシーベルト以下では健康への影響はない」という説明がマスメディアや地方公共団体発行の広報で散見されるのが実態である。
 そこで、以下のとおり、質問する。

一 「年間百ミリシーベルト以下では健康への影響はない」という説明が誤りであったことを広く国民に周知させるために、政府はいかなる手段を講じたのか。

二 前記一について、その方法によって、十分な周知がなされたといえるのか、政府の見解を示されたい。

三 現在でも、原子力安全委員会事務局が誤って説明した内容に基づき、放射線被ばくを軽視する情報がマスメディアや行政から繰り返し発信されていることについて、政府としていかなる対応をするのか。

  右質問する。