質問主意書

第179回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二号

オスプレイの安全性及び配備に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年十月二十一日

糸数 慶子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   オスプレイの安全性及び配備に関する質問主意書

 防衛省は本年六月六日付けで、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ(以下「オスプレイ」という。)の配備に関し、米国政府の発表を受けるかたちで、関係する沖縄県の自治体に対し、口頭で、以下の内容の通知を行った。「米国海兵隊は、軍全体でCH46を段階的に減らし、MV22に換装するプロセスにある。このプロセスは、米本国の飛行場に駐留する部隊から開始されており、MV22を装備した部隊は、既に米国からアフガニスタン展開を開始しており、そこでは、非常に効果的であると証明されている。正確な配備時期に関する最終的な決定はなされていないが、MV22は、二〇一二年の遅くから第三海兵機動展開部隊のCH46と交代することになるであろう。我々はこの重要な能力の沖縄への導入に関連する通知プロセスの方法について協議する。CH46と比較した場合、MV22はより安全で、一般的により静かで、相当に能力が高い。」。この口頭での通知に対し、沖縄県をはじめ関係市町村は、オスプレイの安全性への疑問や配備に伴う墜落等の危険性、さらに自然環境への影響等を指摘し、反対を表明している。よって、以下、質問する。

一 オスプレイの安全性に対する政府の見解を示されたい。

二 オスプレイの安全性について、米国政府はどのようなデータを明示しているのか、また、日本政府は独自の安全性に関する客観的なデータを持ち合わせているのか、さらに日本政府は独自の安全性に関する調査等を行うのか、明らかにされたい。

三 オスプレイの普天間飛行場への配備に関し、沖縄県と宜野湾市は二十九項目の安全性等に関する質問を政府に提出したが、防衛省は本年九月一日付けで回答を公表した。その回答の中で、オスプレイの普天間飛行場周辺での旋回飛行訓練の経路については「米国側に照会中」としているが、その後、米国側から回答があったのか、回答があったのであれば、その内容を明らかにされたい。

四 オスプレイの配備に関する口頭での通知先は沖縄県をはじめとして宜野湾市、北谷町、北中城村、名護市、東村、国頭村、伊江村、金武町、恩納村、宜野座村及びうるま市の十二自治体となっている。これら自治体は沖縄本島の中北部の市町村を網羅しているにもかかわらず、沖縄市や嘉手納町、浦添市、中城村、読谷村は含まれていない。通知を受けてない市町村は、オスプレイ配備の影響を受けないという理解でよいのか、通知を行わなかった理由と併せて、政府の見解を示されたい。

  右質問する。