質問主意書

第178回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一三号

平成二十三年八月二十三日に諫早地方を襲った集中豪雨と開門調査による被害拡大に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年九月十五日

秋野 公造   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   平成二十三年八月二十三日に諫早地方を襲った集中豪雨と開門調査による被害拡大に関する質問主意書

 平成二十三年八月二十三日の諫早地方を襲った集中豪雨は、総雨量が二百五十一・五ミリメートルと激しいものであり、とりわけ、諫早市の中心部を流れる本明川の水位は、同日二十一時五十分から二十二時三十分の四十分間で二・四七メートル、同日二十一時四十分から二十二時四十分の一時間で二・七一メートル上昇したことが分かっている。現場においては、本明川の大量の水をマイナス一メートルで管理した調整池に流すとともに、当日が小潮の終期であったことから、有明海の潮位が下がった時に、辛うじて調整池から有明海へ排水を行うことができ、諫早市街地の本明川の氾濫は辛くも免れたが、小江干拓地等では被害を受けた地域がある。このような状況の下で、野田新政権が開門調査を行えば国民の生命・身体・財産を守りうると本気で考えているとは思わないが、独断で上告しないこととした菅前内閣総理大臣の判断を見直すべき観点から、以下質問する。

一 今回の集中豪雨において被害が拡大しなかった要因は、諫早湾潮受け堤防内の調整池がマイナス一メートルに管理されていたことと、八月二十三日が小潮の終期であったことが幸いしたという認識でよいか、政府の見解を示されたい。

二 仮に小潮の初期で調整池から有明海に排水ができない時期において、同様の集中豪雨が襲った場合、諫早市の被害は相当なものと見込まれるところ、どの程度の被害を見込んでいるか、政府の見解を示されたい。

三 仮に開門調査が行われ潮位が上昇している時期であり、かつ、小潮の初期で調整池から有明海に排水ができない時期において、同様の集中豪雨が襲った場合、どの程度の被害を想定しているか、政府の見解を示されたい。また、その場合、どのように対応するつもりか、政府の具体的な取組について示されたい。

  右質問する。