質問主意書

第177回国会(常会)

答弁書


答弁書第一六〇号

内閣参質一七七第一六〇号
  平成二十三年五月三十一日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員浜田和幸君提出輸入小麦の確保と食糧安全保障戦略に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田和幸君提出輸入小麦の確保と食糧安全保障戦略に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「小麦の安定供給契約」の意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国の小麦の輸入については、小麦の需給及び価格の安定を図るため、従来から一元的に国家貿易により行っており、国が輸入者として交渉力を発揮することによって、主な輸入先国であるアメリカ合衆国、カナダ及びオーストラリアから安定的に確保している。

二について

 我が国は、小麦さび病のうち御指摘のもの(以下単に「小麦さび病」という。)の対策として小麦の品種改良等の研究を行っている国際的な農業研究機関である国際とうもろこし・小麦改良センター(CIMMYT)に、資金を拠出している。

三について

 国際とうもろこし・小麦改良センターによる小麦さび病の監視の取組は、同センターが被害拡大のおそれが高いと判断し、参加を求めた国を中心に実施されているところであり、我が国としてこれに参加することは、現時点では、予定していない。

四について

 国内の研究機関に対して、小麦さび病に関する研究開発への支援を行うことは、現時点では、予定していない。

五について

 現在のところ、我が国の小麦の主な輸入先国であるアメリカ合衆国、カナダ及びオーストラリアにおいて小麦さび病が発生しているとの情報はないが、引き続き、世界各国における小麦さび病のまん延の状況等を注視し、国家貿易により、適正な備蓄水準を維持しつつ、安定的な小麦の輸入の確保に努める考えである。