質問主意書

第177回国会(常会)

答弁書


答弁書第三〇号

内閣参質一七七第三〇号
  平成二十三年二月八日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員上野通子君提出盲ろう児の教育に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員上野通子君提出盲ろう児の教育に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 平成二十二年十二月二十四日に中央教育審議会初等中等教育分科会特別支援教育の在り方に関する特別委員会が取りまとめた御指摘の「論点整理」に記述されている「低発生頻度障害」には、視覚障害及び聴覚障害を併せ有する状態が含まれていると承知している。
 視覚障害及び聴覚障害を併せ有する児童生徒については、その障害の状態等が多様であり、それぞれの実情に応じた指導等を行う必要があると考えている。このため、文部科学省が平成二十一年三月に改訂した特別支援学校の学習指導要領においては、複数の障害を併せ有する児童生徒に対する指導等に当たり、「個々の児童又は生徒の実態を的確に把握し、個別の指導計画を作成すること」、「長期的な視点で児童又は生徒への教育的支援を行うために、個別の教育支援計画を作成すること」、「専門的な知識や技能を有する教師間の協力の下に指導を行ったり、必要に応じて専門の医師及びその他の専門家の指導・助言を求めたりするなどして、学習効果を一層高めるようにすること」等を求めているところである。今後とも、これらを踏まえ、各学校において適切な指導等が行われるよう促してまいりたい。
 特別支援学校教諭の普通免許状を取得する際に修得することが必要な科目には、複数の障害を併せ有する者に対する教育に関する事項が含まれているところである。現在、中央教育審議会において、特別支援教育、教員養成、教員免許制度の在り方等について検討が行われているところ、文部科学省としては、これらの検討の結果を踏まえて、今後の教員養成や教員免許制度の在り方等を検討してまいりたい。